香港レポート


  岡山県で林原共済会の主催で行われた「文字を描く展」に風の工房とOIDEYOハウス、
真田の郷の利用者さんの作品が出展されました。その展示が香港を巡回することになり、
CENTER FOR COMMUNITY  CULTURAL DEVELOPMENT
(以下、CCCD)の主催、香港の
企業信和グループのバックアップを受けて、香港で平成19年の1月12日まで展示されてい
ました。今回、そのCCCDから招待を受け出展作家を代表してMさんが平成18年11月29日
から12月3まで香港に行って参りました。その展示会のオープニングパーティーで100人の
観客に見守れて書を実演してきました。


  作品が展示された場所は2カ所あり、1つ目は今回全面的に企画のバックアップをしていた
だいている信和グループの所有するビルのロビーです。2つ目はこれも信和グループが所有して
いる建物ですが、香港島にある大型ショッピングモールのエントランス部分です。オープニング
パーティーが行われ、宮下さんが書の実演を行った場所は、1つ目のビルです。このビルは高さ
75階建てで今回特別に、出展作家が日本から来たということで上らせて頂くことができました。


  香港はこうした障がい者の活動が、特にNGOが企業のバックアップを受け行う形で、活発に
行われていました。CCCDとは別の活動を行っているNGOにも見学に行ったりもしました。そこは
演劇を行っている団体でした。こうした活発な活動の反面、日本のような障害者年金のような制度
はなく、生活にかかるものは本人の自己負担となるようです。もしくは基金を、やはり自ら買いその
基金から年金のように支払われるという現状もありました。


  これまで、風の工房やOIDEYOハウス、アトリエFuuではアート活動を展開して来ました。障がい
者の表現活動に対する社会的な評価の高まりの中で、10月に行われた林原美術館の展示会や今回の

ような大きな展示への出品など機会を得る事ができました。こうした活動の展開を、また考え企画し
ていこうと思います。また、同時に作品を作ることが目的ではなくて、今回の料で宮下さん自身にとっ
て貴重な体験が出来た事、知らない国で知らない言語と人に受け入れられる体験、そうした体験を経験
値として本人のエンパワメントされるようなツールとしてアート×ケアの展開も考えていきたい。と、
5日間の同行を経て考えました。

2007.1.23 風の工房 武捨和貴 ※香港写真


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